9月 11, 2019

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今日のイメージセンサは、画像を処理する以上に多くのことをしなければなりません。ロボットからマシンビジョンに至るまで、AI(artificial intelligence、人工知能)は、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)の中で、今や視覚ベースシステムの中核となっています。インテリジェントマシンの制御メカニズムとして純粋に高解像度画像を生成する概念は過剰に思えるかもしれませんが、デジタル画像データの特徴を識別するアルゴリズム(AIまたは従来型)の能力はかなりのペースで進歩しています。­­­


このブレークスルーは、多くの新しい分野で画像処理技術の可能性を広げるのに役立っていますが、同時に、ますますインテリジェント化するシステムを支援することができる新しい種類のデジタルイメージセンサが必須となっています。


拡張現実(augmented reality、AR)、仮想現実(virtual reality、VR)、ロボットを横断してビジョンシステムを強化する共通技術は、VSLAM(Visual Simultaneous Localization and Mapping)です。VSLAMは、画像センシングを用いて、領域内の自分の位置(自己位置推定)や、他のオブジェクトや障害物の位置(マッピング)を検出することによって、これらの自律デバイスをサポートします。


新しいエキサイティングな開発では、ヘッドセットの中でイメージセンサを使用して、着用者の目の動きをモニタできるようになりました。ARおよびVRシステム内でよくみられる不満は、それらが乗り物酔いを引き起こす可能性があることです。ヘッドセット内のイメージセンサを小さくすることで、目の動きをモニタすることができるので、頭部全体ではなく目を動かすことで周囲を探索できます。これが頭部の位置と相関する場合、システムは、着用者が見るべきものとシステムが示すものとの間の視差を補償することが補正できます。利用者の頭部の位置に連動した目の動きを追跡することにより、より現実的な方法で表示される画像を調整することができます。


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先進イメージセンサ向けの新たなアプリケーション

同様に、現在イメージセンサは、ジェスチャーの検出、網膜スキャン、指紋検出、他の生体認証など、他の形態のユーザインタフェースで使用されています。これらのシステムで生成された画像は、人間ではなくインテリジェントアルゴリズムによって解釈される可能性があります。これにより、画像の解釈に必要となる人間の専門家が利用できる範囲を超えて使用できるようになるだけでなく、遠隔的かつ自律的に動作するエンドポイントにテクノロジーを導入する機会を生み出します。


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ARX3A0 CMOSイメージセンサ


ARX3A0は、さまざまなマシンビジョン、人工知能、AR/VRアプリケーション向けに設計されたオン・セミコンダクターのデジタルCMOSイメージセンサです。このイメージセンサが生成する高精度な画像データにより、インダストリアルオートメーションやナビゲーション向けの、AIを使用した、特徴、オブジェクト、パターン認識の検出などの高度なシステムを実現できます。ARX3A0は、低照度条件下での性能を向上させており、オン・セミコンダクターの近赤外線技術であるNIR+技術を用いたモノクロ出力を特徴としています。ARX3A0aは、560×560ピクセルのアレイを備え、最大360fpsでVGA品質を実現します。センサは、1:1比、小型サイズ3.35mm×2.45mm)の組み合わせにより、グローバルシャッタ方式の性能を必要とする小型のバッテリ駆動型ビジョンシステムに最適です。静止画またはストリーミング画像を提供する多くのアプリケーションでは、電力がますます重要になっています。ARX3A0は、30fpsのイメージをキャプチャする場合に19mW未満、1fpsの場合はわずか2.5mWと、最小の消費電力で、柔軟で高性能な画像キャプチャを行うように設計されています。


ARX3A0 CMOSイメージセンサの詳細はこちらの資料、またはビデオ「マシンビジョンテクノロジーの現状(The Current State of Machine Vision Technology)」をご覧ください。