6月 01, 2021

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RSL10 Bluetooth® Low Energy ワイヤレス機器の開発を検討している、または現在開発中の方は、設計の優先順位を決める際に消費電力とバッテリ寿命が最初に頭をよぎると思います。現在のワイヤレス業界では、小型のフォームファクターに求められる厳しいエネルギーバジェットを維持しながら、豊富な機能を提供することが求められています。RSL10 はこの要件に完全に適合しており、単一のバッテリーで10 年間のバッテリー寿命を実現し、さらに持続可能なエネルギー源を使用することも容易です。RSL10 は、業界をリードする超低消費電力動作モードを備えたBluetooth® Low Energyデバイスであるため、上述のような制約の下で優れた性能を発揮できるのです。

どのようなワイヤレス設計でも、必要とされるBluetooth Low Energy 機能と、最終的なソリューションの消費電力やバッテリ寿命との間には、必ずトレードオフが存在します。製品のバッテリ寿命を語る上で、通信間隔やデータ伝送の設定などは、数日と数年の違いを生み出します。そこで問題となるのが、「どのように動作条件とシステムニーズのバランスをとりながら、バッテリの寿命を最大限に延ばすことができるか」ということです。この疑問に答えるためには、「RSL10 消費電力&バッテリ推定スプレッドシートツール」が最適です。

 


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図1. Bluetooth Low Energy のNon-Connectable Advertising イベントの
入力パラメータの依存関係を示した消費電流の図

 

Bluetooth Low Energy の多様な動作条件におけるRSL10 の消費電力を正確に推定するために、RSL10 のハードウェアにいくつかのファームウェアバージョンを設定し、それぞれの電流と電圧を測定しました。これらのファームウェアバージョンを、通信間隔、バッテリ電圧、データペイロードのサイズ、無線送信電力などの主要な動作条件で掃引することで、それぞれが全体の消費電力にどのような影響を与えるかを理解することができました。最後に、この理解と大規模な試験から得られた測定値を組み合わせて、実際の動作条件で経験されるものと比べて±10% の精度を持つ包括的な特性評価モデルを作成しました。

 


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図2. スプレッドシートツールで推定値を素早く計算するために使用されるVBA ユーザインタフェース

 

これらのモデルと推定値をわかりやすく提示するために、当社はスプレッドシートとVisual Basic for Applications のユーザインタフェースを開発しました。これにより、動作条件を入力して、希望する機能に関する一連の消費電流とバッテリ駆動時間の情報を迅速に生成できます。このツールにより、特定のユースケースの消費電力を迅速に見積もる作業をシンプルにできます。また、特定の動作パラメータを調整することで、製品の期待されるバッテリ寿命にどのような影響があるかを比較検討し、特定のユースケースでの寿命年数を見積もることができます。さらに、このツールには、パワープロファイラの構築に使用した16進数ファイルが付属しており、RSL10 開発システム上で推定値を確認できます。

このスプレッドシートには、いくつかのグラフィカルな補助機能が用意されており、エンジニア自身の判断がファームウェアの全体的な消費電力にどのような影響を与えるかをより深く、より包括的に理解できます。

(ビデオへのリンクを追加)

この「RSL10 消費電力&バッテリ推定ツール」は、使いやすく正確で、IoT デバイスや特定のユースケースの正確な電力測定値を計算し、検証できます。バッテリ寿命に関しては、誰もが正確に知りたいと思っています。

RSL10消費電力&バッテリ推定ツール」を今すぐお使いください。また、以下の関連開発リソースをご確認ください。

 

開発リソース

 

 

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