10月 16, 2018

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補聴器のワイヤレス通信技術は、数年前に初めて導入されて以来、大きな進歩を遂げてきました。発売当初、この技術はメーカー固有のリレーデバイス(通常は首の回りに装着する大型の装置)を使用することでのみ導入できました。リレーデバイスは、当時は大きな進歩でした。というのは、利用者は、電話の標準Bluetooth®リンクと補聴器の専用リンクの仲介役として作用することで、ワイヤレスで音声をストリーミングできたからです。

他の多くのワイヤレス対応デバイスと同様、メーカーは補聴器と、現在多くの人々が保有および使用しているスマートフォンとの直接接続に向けて取り組み始めました。メーカーは、通信にBluetooth® Low Energyを使用したカスタムモバイルアプリを開発することにより、直感的に制御できる機能を提供開始できました。これにより利用者は、テキストメッセージや通話の着信通知を含む新たな機能を使用できるようになりました。

このような技術発展にも関わらず、補聴器の動作用に十分な低電力の標準的な無線リンクが存在しなかったため、直接的な音声ストリーミングの機能が課題として残っていました。そのため、メーカーは、テレビのような外部ソースのオーディオジャックに差し込み、オーディオを補聴器にストリーム送信中間的な送信装置を使用することでのみ、この技術を実装できました。この装置をオーディオの「言語」を補聴器が理解できる言語に変換する翻訳者として考えることができます。

2013年、Apple社は、、Appleのスマートフォン、タブレット、テレビから、リレー送信機を使用することなく直接オーディオをストリーミングできる補聴器向けの独自のワイヤレスプロトコルを発表しました。

今年の夏、Google社とGN Hearing社は、Android搭載スマートフォン向けに同様の機能を投入することにより、さらに業界に革命を起こしました。補聴器向けオーディオストリーミング(Audio Streaming for Hearing Aids , ASHA)と呼ばれる新しいオープンソースのプロトコルは、オーディオ品質を維持しつつバッテリ寿命に与える影響を最小限に抑えながら、ユーザーが補聴器とAndroidスマートフォンを直接ペアリングできるように設計されています。


即時に導入できるソリューションが必要な場合でも、あるいは独自の革新的なアルゴリズムを開発するためのオープンソースのプラットフォームを使用する場合でも、オン・セミコンダクターのEzairo® Preconfigured Suite (Pre Suite)を使用することで、ワイヤレス通信対応の補聴器を容易に開発できます。この開発ツールには、包括的なアルゴリズムおよびファームウェア・ソリューション、そしてこれらの機能をカスタマイズし細かい調整を行うためのソフトウェアが含まれています。クロスプラットフォームのソフトウェア開発キット(SDK )を使用して、ワイヤレス通信に適切なソフトウェアと、Android™および iOS®プラットフォームで動作するモバイルアプリを開発できます。