8月 01, 2023

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資産は貴重なものなので、その場所は多くの組織によって厳重に監視されています。実際、小売、物流、ヘルスケア、スマートビルディングなどの分野で、安全性、生産性、効率を向上させるために、位置検出システム(Location Finding Systems、LFS)が使用されています。LFSは一般的に、ワイヤレス「タグ」に基づいており、ほとんどすべての物理的な物体、人、および多くのアプリケーションに適用できます。

 

使用例としては、物流過程における荷物または製造環境での主要材料の追跡、研究室や病院内における高額機器の位置監視、そして人が立ち入り禁止区域に侵入した状況把握などが挙げられます。例えば、工場では特定の場所に危険が潜んでいるかもしれません。LFSは、顧客が店内を移動したりセルフレジを利用したりする様子を追跡および分析することで、小売業者がレイアウトを改善するのに役立ちます。

 

LFSのワイヤレス技術

LFS はワイヤレス技術に基づく必要がありますが、利用可能ないくつかの技術には長所と短所があります。技術を選択する場合、設計者は対象範囲と消費電力の間のトレードオフに直面します。ワイヤレスタグは一般的にバッテリ駆動なので、このことが特に重要です。

RFIDは位置特定に使用できますが、その主な用途は特定のチェックポイントで資産のアイデンティティ(衣類の色やスタイルなど)を確認することです。高いセキュリティが重要な場合は、ウルトラワイドバンド(UWB)が選択されることがよくあります。しかし、高度な処理のためコストと消費電力が増加します。

5Gのグローバルなネットワーク展開による利点は、長い距離にわたって資産を追跡できることです。ただし、大量のエネルギーを消費するため、この分野での用途は他と比べて限定されます。

Bluetooth®は、世界中で数十億ものデバイスが導入されている実証済みの技術です。この技術はその製品寿命にわたり消費電力を削減するよう改良され、大量生産のため低コストに抑えられています。実際、Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE)は現在、最も人気のある資産追跡技術の1つです。

 

BluetoothベースLFS - 概要と設計基準

BluetoothベースのLFSシステムは、一般的に倉庫、工場、医療施設、小売店などの建物内で使用されます。どのシステムでも、通常は以下の3つの主要な要素があります。

  • 資産に付けられるタグ
  • 多数のロケータ
  • ローカリゼーションエンジン

 


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図1:Bluetooth LFSにある3つの主要な要素

 

LFS を設計する場合、設計者は分解能、レイテンシ、バッテリ寿命を検討し、精度、効率、性能に関して、システム要件に適合するようにトレードオフを調整する必要があります。

分解能に最も大きな影響を与えるのはセンサ/ロケータの数です。センサやロケータの数が多いほど、正確な位置測定が可能になります。

レイテンシは、タグ/ 資産をどれだけ速く見つけることができるかを意味し、信号の送信頻度に関係します。より頻繁に送信するとレイテンシは減少しますが、バッテリの消耗が増えます。

 バッテリ寿命は、出力電力と各送信の長さ、さらにはタグが低電力の「スリープ」モードを利用できるかどうかにも影響されます。

  

資産が高速で移動している場合、正確な測位を得るには、より少ないレイテンシ(より多くの送信数)が必要です。しかし、この場合バッテリ寿命が犠牲になります。より高度なシステムでは、タグに加速度計が組み込まれており、資産が移動している場合にのみ送信頻度を高めることができます。これにより、正確な位置特定と適度なバッテリ使用という両方の長所を得ることができます。

 

設計の柔軟性

アプリケーションはそれぞれ異なり、技術も急速に進化しているため、LFS の設計にはパラメータを別のパラメータと交換し、ニーズの変化に応じて調整する柔軟性が不可欠です。オンセミ(onsemi)は、業界パートナーと設計プラットフォームの開発を通じて、この柔軟性のニーズをサポートしてきました。

 

この共同開発では、オンセミの受賞歴があるRSL15を、CoreHWアンテナモジュールおよびUnikieローカリゼーションエンジンに統合しています。

 RSL15 Bluetooth 5.2ワイヤレスMCUは、接続されたスマートデバイス向けに設計されており、超低消費電力のARM® Cortex®-M33プロセッサをベースにしています。EEMBCベンチマークによると、RSL15は最も低消費電力でBluetooth性能を実現します。これはコンパクトなサイズとともに、ロケーション・タグなどのエッジアプリケーションに最適です。

 

位置検出に関連する技術、動作理論、位置特定のための重要な設計要素の詳細については、こちらのホワイトペーパーをダウンロードし参照してください。