オンセミ、SWIR Vision Systems買収を完了、インテリジェントセンシングのポートフォリオを強化

戦略的買収により次世代イメージングシステム向けの奥行知覚および3Dイメージング機能を拡張

2024年7月5日（米国2024年7月2日発表） - オンセミ（本社: 米国アリゾナ州スコッツデール、Nasdaq：ON）は、インテリジェントなイメージセンシングのための最も堅牢な最先端技術を提供する継続的な取り組みの一環として、SWIR Vision Systems^®の買収を完了したことを発表しました。SWIR Vision Systemsは、CQD^®（コロイド量子ドット）ベースの短波赤外（SWIR）技術のリーディングプロバイダで、これは検出可能な光スペクトルを拡大し、従来は不可能であった、物体を透過して画像を撮影する技術です。この特許技術を、業界をリードするオンセミのCMOSセンサに組み込むことで、インテリジェントセンシング製品のポートフォリオが大幅に拡充され、産業、自動車、防衛などの主要市場において、さらなる成長への道が開かれます。

CQDは、波長の長い光を吸収するように精密に調整できるユニークな光学的・電子的特性を持つナノ粒子または結晶を使用します。この技術はシステムの可視性と検出能力を、標準的なCMOSセンサの範囲を超えてSWIR波長にまで拡張します。従来のインジウム・ガリウム・ヒ素（InGaAs）プロセスが高コストで製造も複雑であったため、これまでSWIR技術の採用は限定的でした。今回の買収により、オンセミはシリコンベースのCMOSセンサと製造ノウハウをCQD技術と組み合わせることで、高集積SWIRセンサをより低コストで大量に供給できるようになります。その結果、拡大スペクトルを提供する、コンパクトで費用対効果の高いイメージングシステムを実現することができ、商業、産業、防衛など幅広いアプリケーションで使用できます。

これらの先進的なSWIRセンサは、高密度の材料、ガス、布地、プラスチックを透過することができます。この機能は多くの産業分野において、監視システム、シリコン検査、マシンビジョン・イメージングや食品検査などの産業用アプリケーションにとって不可欠なものです。自律走行車のイメージングでは、スペクトルが高くなることで、極端な暗闇、濃い霧、冬の眩しさなど、困難な条件下での視認性が向上します。

SWIR Vision Systemsはオンセミの完全子会社となり、高度な技術を持つチームがオンセミのインテリジェントセンシング・グループに統合されます。このチームは引き続きノースカロライナ州で活動する予定です。この買収がオンセミの短期・中期業績見通しに影響を及ぼすことはありません。

詳細：オンセミのインテリジェントセンシング