3月 20, 2023

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2023年3月17日(米国2023年3月15日発表)- インテリジェントなパワーおよびセンシング技術のリーディング・サプライヤであるオンセミ(onsemi、本社 米国アリゾナ州スコッツデール、Nasdaq: ON)は、伝導損失とスイッチング損失において業界最高の性能レベルを達成した、新シリーズの超高効率1200 V絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)を発表しました。この新しいデバイスは、高速スイッチングアプリケーションでの効率を向上させることを目的としており、主にソーラインバータ、無停電電源装置(UPS)、エネルギー貯蔵、EV充電電力変換などのエネルギーインフラアプリケーションで使用されます。

新製品の1200 VトレンチフィールドストップVII (FS7) IGBTは、高電圧への入力の昇圧(ブーストステージ)やスイッチング周波数が高いエネルギーインフラアプリケーションで、AC出力を供給するためのインバータに使用されます。FS7デバイスはスイッチング損失が低いため、スイッチング周波数を高くして、磁気部品のサイズを小型化できるため、電力密度が高くなりシステムコストを削減できます。高電力エネルギーインフラアプリケーションでは、FS7デバイスの温度係数が正なので並列動作が容易です。

オンセミのパワー・ソリューション・グループのアドバンストパワー・ディビジョンで、シニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャを務めるアシフ・ジャクワニ(Asif Jakwani)は、次のように述べています。「スイッチング周波数が高いエネルギーインフラアプリケーションでは、効率が非常に重要であるため、この新しいIGBTシリーズでは、ターンオフスイッチング損失の低減と最高のスイッチング性能の実現に注力しました。この業界最高の性能により、設計者はきわめて要求の厳しい高電力エネルギーインフラアプリケーションにおいて、最も困難な効率要件を満たすことができます」

FS7デバイスには、高速(Sシリーズ)および中速(Rシリーズ)オプションがあります。すべてのデバイスは、低VFに最適化されたダイオード、調整済みスイッチングソフトネスを備えており、最大175℃の接合部温度(TJ)で動作可能です。FGY75T120SWDのようなSシリーズのデバイスは、現在市販されている1200 V IGBTの中で最も優れたスイッチング性能を提供します。この堅牢なIGBTプラットフォームは、定格値の7倍までの電流でテストされており、クラス最高のラッチアップ耐性も備えています。Rシリーズは、伝導損失が支配的な損失であるモータ制御やソリッドステートリレーなどの中速スイッチングアプリケーション向けに最適化されています。FGY100T120RWDは、100Aで1.45 Vという低いVCESATを達成していますが、これは前世代のデバイスに比べて0.4 V改善されています。

FS7デバイスは、TO247-3L、TO247-4L、Power TO247-3L、ベアダイなど、さまざまなパッケージスタイルで供給されており、設計に柔軟性とオプションを提供します。