4月 03, 2018

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戦略がどんなに良いものであっても、適切な実行がなければ、多くを達成することは決してありません。タンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)グルチョ・マルクス(Groucho Marx)の初期の頃のジョークはさておき、スポーツ、ビジネス、建設、その他のあらゆる分野で、計画通りに成功することが不可欠です。

イメージセンサの開発も例外ではありません。最良のアイデアであっても製品に実装することが必要だからです。製品ファミリの戦略の各要素を、漸進的に開発し実装する必要があり、それにより、市場で使用可能な製品と機能群をひとつずつ増やせます。

それこそが、オン・セミコンダクターがインターライン転送型EMCCDテクノロジで実施してきたことです。これにより、カメラは月のない星明かりだけの低いサブルクス照度の状況下で、ビデオ・スピードで撮像できます。当社は、このテクノロジに基づいたイメージセンサのポートフォリオを、受賞歴のある1080p解像度のKAE-02150からスタートし、さまざまなピクセルと新しい解像度とパッケージオプションを追加しながら、段階的に構築してきました。

当社は、本日(米国2018年4月3日)、新製品KAE-08152 イメージセンサを発表しました。 これは、既存の8メガピクルのKAE-08151 に、KAI-02152などのデバイスで既に採用されている強化版のNIR ピクセル設計を組み込むことにより構築しています。この変更により、850nmなどの波長に対してデバイスの量子効率が倍増します。これは、顕微鏡検査や科学イメージング、高性能監視向けの商用・防衛用途などのアプリケーションで重要な意味を持ちます。KAE-08152は、既存のKAE-08151に対して電気的な変更が不要で、パッケージとピン配置も同じであるため、完全なドロップイン互換性を持っています。


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さらに、IT-EMCCDの全ポートフォリオに組み込まれた熱電冷クーラを搭載したパッケージ・ラインナップを拡大しており、5つのデバイスすべてで冷却構成オプションを利用できるようになりました。この技術で得られる非常に高い感度にともない、スプリアス・バックグラウンド信号を減らすために冷却が重要になります。クーラを製品のパッケージに直接組み込むことで、カメラメーカは冷却されるカメラデザインの開発に必要な作業を簡素化できます。

これらの変更により、当社のIT-EMCCDポートフォリオには現在、約30製品の構成が用意されており、異なる解像度とピクセルサイズ、カラー/モノクロおよびスパースCFA感度、標準および強化されたNIR感度、冷却機能の統合のオプション、その他の選択オプションがあります。当社は、このポートフォリオを拡大するために、継続して積極的に取り組んでいる製品やアイデアがまだまだ多く持っているため、そして、このポートフォリオの拡張は完了していません。今必要なことは、実行を継続することです。

漸進的に。