IoT(モノのインターネット)が拡大を続ける中、データセンタで必要とされる演算能力も同様の速度で急拡大しています。データセンタの拡大とともに、センタ管理者がASHRAEの熱要件を満たし運用費の予算を維持するために、電力効率の最適化が重要な要素となっています。
演算装置は、冷却ファンの吸入口の空気温度が指定された温度範囲にある場合に、最も信頼性が高くなります。センタ管理者は、吸入口の空気温度を指定された限界値より低く抑えるために、一般的に過剰な冷気をサーバーラックへ送っており、エネルギーの無駄と運用費の増大につながっています。データセンタの冷却システムは、全体的な運用費の約 35%、ダウンタイムの約20%を占めています。データセンタ内の冷却量を最適化することは、計算能力や装置の信頼性を犠牲にすることなくエネルギー効率を向上させる方法の1つです。しかし、ラック間で温度がどのように変化するか理解せずに、冷却を効果的に管理することは不可能です。
サーバーラックにセンサを設置すれば、ヒートマップを作成することが可能であり、センタ管理者は、それを使用して冷却システムを調節し、過熱スポットを生み出すことなく適切な冷却を実現できます。従来は、サーバーラックにいくつかの有線温度センサを設置し、管理者が各温度センサのデータを手作業で分析して、冷却システムを最適化する方法を見つけていました。現在では、より高度な温度センサを利用可能です。これには、有線および無線センサが含まれ、それらを標準のSNMPインタフェースを介して管理ソフトウェアに統合できます。このシステムは、電力効率を最適化するだけでなく、サーバーラックの空気温度が予期しない上昇を起こした場合に自動的にアラームを発するという有益であることが証明されています。
オン・セミコンダクターのスマートパッシブセンサ(Smart Passive Sensor、SPS)は、中央ハブに接続されたワイヤレス通信の環境発電(エナジーハーベスティング)センサノードを用いたセンサネットワークを実現します。このシステムは、その使いやすさ、既存のデータセンタインフラ管理(Data Center Infrastructure Management、DCIM)ソフトウェアとのシームレスな統合、および低コストでメンテナンス不要のセンサノードにより、温度の監視に理想的です。
スマートパッシブセンサ・システムは、主に下記の3つのハードウェア・コンポーネントで構成されています。
- 金属表面に設置するように設計されたバッテリー不要のワイヤレス温度センサ(SPSXT001FOM)
- 各SPSとの通信に使用される小型RFアンテナ(SPSPRDA2-P)
- ネットワークの中核である8ポートのSPSリーダーハブ(SPSPRDR1-8)
センサのデータは、DCIMツールから標準のSNMPインタフェースを介してアクセスされます。このインタフェースは、データセンタ内のスマートPDU、ラックサーバー、ネットワークスイッチ、その他の装置のデータのアクセスにも使用されます。SPSシステムは、DCIMツールが既存の分析ツールに組み込むデータ源の1つでしかありません。下記の図は、SPSシステムがSNMP インタフェースを介して既存データセンタ管理システムへ統合される典型的な方法を示しています。
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