7月 19, 2018

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厳格になる業界基準と政府規制の変更が、よりエネルギー効率の高い製品を推進する主な要素です。例えば、データセンタは需要に追随するため、加速度的に成長しています。それらは、世界の全電源供給の約3%(+400TWh)を使用し、全温室効果ガス排出の2%を占めます。これは、航空業界に相当するカーボンフットプリント(CO2排出量)です。こうした膨大なエネルギー需要のため、政府はより厳しい基準と新しい規制で介入し、エネルギーに依存するすべての製品が、確実に最高の効率のものになることを目指しています。

同時に、高い電力密度と省スペースの要求を目にします。電気自動車は重量を減らして効率を高めようとしており、これによって1回の充電あたりの走行距離を延ばすことができます。車載充電器(On Board Charger、OBC)とトラクションインバーターは、現在、ワイドバンドギャップ(Wide Band Gap、WBG)製品を使用してこれを達成しようとしています。

 


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同時に、高い電力密度と省スペースの要求を目にします。電気自動車は重量を減らして効率を高めようとしており、これによって1回の充電あたりの走行距離を延ばすことができます。車載充電器(On Board Charger、OBC)とトラクションインバーターは、現在、ワイドバンドギャップ(Wide Band Gap、WBG)製品を使用してこれを達成しようとしています。

炭化ケイ素(シリコンカーバイド、SiC)と窒化ガリウム(ガリウムナイトライド、GaN)が、次世代パワーデバイスの基礎を提供するワイドバンドギャップの素材です。SiCとGaNは、シリコンに比べ電子が材料内で自由に動き始めるために3倍高いエネルギーが必要です。これが、シリコンに比べて優れた特性と性能につながっています。

主な利点の一つは、スイッチング損失の劇的な低減です。これは第一に、デバイスが低温で動作することを意味します。それにより、ヒートシンクのサイズ(とコスト)を低減でき、システム全体に役立ちます。第二に、スイッチング速度の向上を意味します。設計者は今や、シリコンのMOSFETまたはIGBTの物理的な限界を超えて開発できます。これにより、トランスフォーマ、インダクタ、コンデンサといった受動素子をシステムから削減できます。従って、WBGソリューションはシステム効率を向上させ、サイズを小さくすると同時に部品の費用を削減し、その一方で電力密度を増加できます。

SiCダイオードは、最高の効率が重要とされる各種PFCトポロジで広く使用されています。また、逆回復スピードが極めて速いため、EMIが扱いやすくなります。オン・セミコンダクターは、単相および多相のアプリケーションのあらゆる出力範囲を網羅する、650Vと1200Vのシリコンカーバイド(SiC)ダイオードの完全な製品ポートフォリオを取り揃えています。また、2018年後半に発売予定の1200V MOSFETは、優れた耐久性と高い信頼性とともに最高の性能を提供します。オン・セミコンダクターは、特許取得済みの終端構造を採用しており、湿度に関連した故障に対するクラス最高の耐久性と耐性を保証します。

現在、GaNは市場にさらに受け入れられつつあります。この技術は「Dモード」からカスコードへ、そして今、最終的に「Eモード」(ノーマリーオフ)デバイスへと、数回の繰り返しの歴史がありました。GaNは超高速なデバイスで、PCBのレイアウトとゲートドライブの最適化に多大な注意を必要とします。現在、設計者の皆さんはGaNの使い方を理解し、シリコンに比べて劇的なメリットを享受しているように見えます。当社は、産業・自動車のリーディング企業と協業し、最高の電力密度と効率性を、サーバ電源、トラベルアダプタ、車載充電器(オンボードチャージャ)など、次世代のシステムに提供しています。GaNはごく最近のテクノロジであるため、オン・セミコンダクターは、GaNに特化した更なる選別手法とテストを徹底し、市場で最高品質の製品を提供することをお約束します。